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地域で共に生活するために
 多様な価値観をもつ人達が存在する地域社会で、障害があっても自分らしく生きるためには、発達の旺盛な児童期こそ地域社会の中で育つことがとても重要だと思います。

 同時に、子供の発達だけを目に奪われてしまわずに、障害児のいない家庭よりも高負担が生じやすい家庭生活を支えることや、長い人生を過ごす地域社会に横たわる「心のバリア」を取り除くことに、私達関係者はもっと目を向けるべきでしょう。

 岩崎学園では、(1)情緒の安定、(2)生活リズムの獲得、(3)行動障害の軽減、(4)上手に人の世話になる関係づくり、(5)職業リハビリなどを柱に、大人の暮らしを見据えた児童期から青年期の発達支援を行っています。

 岩崎学園は生活型の児童施設ですが、24時間の生活リズムを基本に週間、月間、年間のリズムを獲得するうえで、他の人達と共に生活する機能は家庭や学校にはない特色といえます。

 学齢期の地域生活を大切にしながらこの特色を生かし、家庭や学校から子供達の居場所をなくすことなく発達学習ができるよう、学校への通学や週末の家庭生活を確保した短期・中期の個別プログラムを、関係機関と連携して市内小中学校の児童生徒にも使いやすいものにしていきます。

 ところで、地域社会の障害者観活動はどうでしょうか。ボランティア活動を、恵まれない人への奉仕活動と位置づけてしまうのも困りものですが、地域の人達が障害をもつ子らの日常の姿を知らない限り、誤解はとけず偏見や差別は消えないでしょう。

 平成2年度から始めた東陽中学校ボランティアクラブとの交流は、奉仕活動よりも相互理解に主眼を置き、学園の日中活動と中学校の文化祭に向けた演劇製作を一緒に体験します。学校ぐるみで1年間の活動を共にするうちに、学園の子供達が多感な中学生の心の育ちを支えるボランティアになっている場面も数多く見られます。お互いの個と個を認め合うなかで、ws「ボランティアクラブ」の名に違和感を訴える生徒もいます。夏休みには学園の子供達と現役クラブ員の手で同窓会が開かれます。

 暮らしの中に、障害のある人をさりげなく包み込む、そんな地域社会に恵まれないことが問題と感ずる昨今です。

発行日:1994年(平成6年)11月15日
掲載誌:「くすのき」第65号
発行元:豊橋市特殊教育研究協議会啓発部会